簡単に夢を語る人間に思うこと

誰よりも努力し、社会の底辺から夢を叶えた作家・沖田臥竜。彼から見ると、この社会には、大きな夢は語るものの、努力を怠り、困難からは逃げることばかりしている人々がいかに多いことことか――。そんな人々の先には、本当に「手に入れたかった未来」が広がっていくのだろうか。
沖田臥竜 2022.06.29
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 世の中、そんな簡単に夢を叶えることができたら、誰だって苦労なんてしていないのではないだろうか。特に芸能界で売れようなんて考えたならば、少々のことで泣き言を言うなんて言語道断ではないだろうか。

 私は中学の頃から悪かったので、とにかく怒られて怒られて、それこそ何十年と怒られて育ってきた。それは刑務所の中でもヤクザ時代でも変わらない。そうした中、ただ、何くその精神だけでやってきたのだ。今でこそ、誰にも面と向かって何かを言われることはなくなったし、私の前で偉そうな口を聞いてきたら、何人足りとも容赦はしない。それは私自身、自信を持って言えることだ。

 それくらい私は、人よりも努力してきているという自負がある。そこまで言い切れるのは、乱暴な言い方をすれば、今更、人に頭を下げて生きるくらいならば、どこかで死んだ方がマシだと考えているからではないだろうか。

 そしていくら怒られようが、苦しいことから絶対に逃げずにやってきたからだ。そして、それを自らの力に変えてきた。

 何をもってして成功とするかは人それぞれだろうが、断言できることは、嫌なことを避けたり、厳しいからと言って逃げ出したりするような奴に成功なんて存在しない。

 たとえば、目をかけてくれている人間が、損得ではなく、必死にその人と向き合い、人としての礼儀作法を教え、その一方で影では、その人のために、さまざまな人に頭を下げてくれたとしよう。それなのに、その人間が自分に対して厳しいからといって、もう付いていけないとか、鬱になりそうだとかいうヤツには、何をしても成功なんて一生訪れないだろう。

 私は名もなき俳優とその妻に頼まれて、そいつを世に出すために、さまざまなことをこの2年半にわたって尽力してきた。もう2度と話すつもりもないが、そんな奴らに限って、いつも口にするのは、自分のことを棚に上げた不平不満である。だったら、色気を出して、ハナから寄ってくるなよとしか感じないし、どこまで気を使えと私に言うのだろうか。断言しよう。どの世界においても、何か辛いことがあると、それを乗り越えるための努力もしないで、簡単に「鬱病になってしまう」などと言えるような人間が大成することは間違ってもない。世の中、そんなに甘くないのである。

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