ジョニーとメキシコへーあれから7年の歳月ー

尼崎から筆一本、独学で道を切り拓いてきた小説家・沖田臥竜。遂にその仕事の延長線上で、ロサンゼルスを経由し、メキシコの地へと辿り着くことに。その隣には、数年来の付き合いとなる大切な仲間たちの姿がある。そして、そうした後輩たちが成長していく姿に、自らの創作の原点を顧みる。映像業界という新たな戦場で闘い続ける著者が、共に夢を追いかける仲間たちへの熱い想いと、不変の「モノづくりへの信念」を語った――。
沖田臥竜 2026.06.12
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ジョニーと現地スタッフチームで行ったメキシコロケハンの模様

ジョニーと現地スタッフチームで行ったメキシコロケハンの模様

 「沖田さん〜本当に寝ないですよね〜」

 バカではなかろうか。寝る暇がないくらい忙しいのである。あくびをしながら、隣りでLINEマンガを読んでいるジョニーをキッと睨みつけた。

 ジョニーという愛称で呼ばれているので誤解されるかもしれないが、彼は生粋の日本人である。

 思い起こせば、映画「ヤクザと家族」で知り合い、そこからムショぼけのロケハンで尼崎を2人で周り、タイも台湾も初めはいつも2人でロケハンへと出かけてきた。

 そしてである。遂にロサンゼルス経由で遥々メキシコまで来てしまったではないか。文字通りである。思えば本当に遠くに来たものである。

 例えば、金を出せばアメリカでもイギリスでも行くことが出来るだろう。だけど仕事として海外へと行けることが凄くないか。

 勿論、職種によるのは当然だ。だが私の場合は、尼崎から筆一本でここまでやってきて、ロサンゼルスでさのさんおすすめのハンバーガーを食べ、14時間かけて、メキシコまで来てしまったのだ。

 すまない。誰にも真似の出来ない領域を歩いてると感じてるのは気のせいではあるまい。ただ私だけは知っている。真似できない領域だけでなく、誰も真似できない努力を私はしてきたということを。      

 それがたまたま実を結んだのではない。自ら壁があればよじ登って引き寄せてきたのだ。

「沖田さん〜何やってるんですかあ?」

 飛行機の隣りに座り、iPhoneでLINEマンガを見ていたジョニーが欠伸を噛み殺したのだった。

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続きは、2292文字あります。
  • 現場の要へと成長した男
  • バッターボックスに立たなければ始まらない
  • 独学で切り拓いたエンタメの道

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