文京区変死事件の結末が「辞任」で終焉を迎えることを受け入れる風潮に警鐘を

岸田首相の懐刀ともいわれた木原誠二氏だっが、今回の内閣改造においては、官房副長官の職を自ら降りる形を取った。木原氏の妻が、その元夫の不審死に関与しているのではないかという疑惑を執拗に追及し続けた「週刊文春」の報道が背景にあったことは間違いないだろう。
だが、あの騒動はいまやどこへ行ったのか?  何か真相は明らかになったのか?
沖田臥竜 2023.09.15
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 果たしてだ。著名人の人生をペンでズタボロにすることは本来のジャーナリズムと呼んで良いのだろうか。それは無論、相手が政治家においてもだ。

 文春が「木原事件」と銘打ち、何週にも渡って報じ続けた木原誠二氏は、内閣改造に伴い官房副長官を降りることになった。岸田総理の意向もあり、直前まで留任濃厚と言われた中での、事実上の辞任である。

 さて問題である。これで何か解決したのか。文京区変死事件は、真相に迫れたのだろうな。

 これで報じ手が諸手を挙げて喜んでるとしたら、それは私の思う週刊誌ジャーナリズム。すなわち公益性とはほど遠い。「何様だ」と言われてしまうと、すまぬ。身も蓋もない…。

 確かに、週刊誌としての文春の馬力は凄いかもしれない。だが、他殺か自殺かを論じるとするならば、真相を追及 することが出来ていない以上、悪いが、私は木原誠二さんにまだまだ文春にネタを提供し続けるくらいの気概を持って、職責を全うしてもらいたかった。

 確かに奥さんを攻めこまれたのはきついだろう。だが、政治家ではないのか。岸田政権からの続投要請があったのならば、そこは踏ん張って見せる意地だって気骨を持って刻みつけるべきだったのではないか。

 何故ならば、木原誠二さんは文京区変死事件と1ミリも関係ないからだ。

 「迷宮」が売れたお前が言うな!という少数派のご指摘もありそうだが、私に言わせれば、それこそ黙らっしゃい!である。

 そんな指摘は一蹴で黙らせる武器だって私は持っている。世の中はそんなに甘くないのだ。売れたと言われ、それでいくらになると思っているのだ。

 「迷宮」で今後、入ってくる推定、印税は10万くらいだぞ。泣けてきたのはオレだけか…。

 永田町には、不倫や不祥事も3日立てば忘れられる…という格言のようなものがあった。要するに公人たる政治家が、そんなことをいちいち気にしていては仕事にならないからである。

 考えてみろ。仮にだ。自分を総理大臣になったと仮想したとき、何か起きるたびに、あれだけマスメディアにボロカスに叩かれるのだぞ。

 SNSでも叩かれたら、気が病む人が大勢いる現代社会で、耐えれるか。エゴサをかけなくともTVをつけたら猛烈な批判をしてくるのだぞ。耐えれると思うか。

 だがそれでも、実際の総理は、どれだけ「あなたは人気がない」と支持率の低下を突きつけられても、辛そうにしているか。SNSで叩かれて憔悴しているか。していないだろう。

 だから公人という政治家に対しては、ある程度、週刊誌は書き潰すことができたのである。それを考慮しても、今回はやり過ぎと言うかしつこ過ぎたのではないか。

 最初に木原サイドから反論されたことにムキになり、本来の本質を見失っていたのならば、それはある意味、私的ではないのか。

 確かに2018年当時に文京区変死事件を知っていた私は、まあまあ別格だった。

 だが、そこから5年という歳月が流れる間に、各媒体の記者たちの大多数が、文京区変死事件を知ることになった。

 しかしこの間、何故、どこも記事化しなかったのか。単純ではないか。こうなると分かっていたからだ。つまり、真相は追求することは出来ないと。

 なので、文春が報じたとき、どこも追随しなかったのは、忖度などではない。もしも億に一つでも弾けたときの準備には各社入ってはいたが、当局はまず動かないとどこも考えていたのだ。

 その上で、文春がなぜ、突然、文京区〜を記事化させたのか。その背景も推測することが皆できていた。

 それは週刊誌あるあるなのだが、編集長が交代する際、最後に交代する編集長が、ぶん回すことが多々あるからだ。経理という部署に移動するならば、尚のことだ。

 つまり現場に対して「好きなようにやれ!」と最後だから、葉っぱをかけれるのである。ターゲットにされた側からすると、たまったもんじゃないのだが…。

 そうした背景が少なからずあったのではないかと、各媒体は見ていたのだ。

 もしかすると、政治家という公人ならば、書き潰しても、まあ許されるという暗黙のルールが崩壊し始めているのかもしれない。

 つい先日のことである。ある理由から、私は木原さんと仲の良い著名人のかたに連絡を入れ、何年かぶりに数時間、話しをさせてもらった。

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