【ビジネスの極意】紹介されるよりも紹介させてくださいと言われる人間になれ

夢を実現させる上で、ビジネスを成功させる上で、人間関係はとても重要だ。だが、第三者による「紹介」によって築かれた関係にどれほどの意味があるのだろうか。それよりもまず考えるべきこと、行うべきことがあるのではないだろうか――。沖田臥竜が考える、自分の欲求に向き合いつつ、他人との関係を強化していくための人生の理(ことわり)とは?
沖田臥竜 2022.07.08
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 七夕である。夜空に一つだけ願いをこめた。

ー自分が幸せでありますようにー

 世の中の大勢の人は誤解しているかもしれないが、人生のほとんどの欲求は、人のためではなく、自分のためにあるものなのである。例えば、大事な家族の幸せを願うとしよう。家族のためにがむしゃらに働くでもよい。もちろん、それが間違いというわけではない。だが、大切な人の喜ぶ姿を見て、喜べるのは誰か。自分ではないか。当たり前に語り尽くされた理屈や言葉なんてどうでも良い。

 私はSNSの普及による便利さで、多くの人々の思考力が随分と低下していることを早い段階で感じるようになっていた。それは文学においてもそうだ。言葉を駆使した表現の世界は、激しい衰退を見せている。

 大昔の人々と現在の人々の話す言葉。語彙力ひとつを見てもそうだろう。それが必ずしも悪いと言っているわけではない。SNSの普及により、一般的に便利になった点は増え、知識レベルは上昇している。何よりも、全てにおいて技術が発展しているのが、その証だ。しかしそれは知識や技術の進歩の問題であって、考える力とは違うのだ。

 例えば、こう説明したとしても、ーオレは家族のために頑張っている、自分のことなんてどうでもいい!ーとしか言えない人間というのは必ずいる。ならばなおさら自分が自分のために頑張るのは当たり前のことで、大事に想う家族の幸せに、自分が幸せを感じるということは、結局、自分自身の願望であり、欲求なのだ。回り回って自分の願いに帰ってくるということは、結局は自分のためと言うことになるのだ。

 自分のためにすべての欲求は存在する、などというと、確かに言葉はよくないだろう。だが、綺麗事ばかりを口にする人間が、いざとなれば、自分のことを一番に優先し、判断するような人間のー人のためにーという言い訳よりは、よっぽどよくないだろうか。

 私は好きな人間が喜んでいる姿がとにかく好きだ。その笑顔を見たいから、戦いもするし、寝ずにだって働くのだ。自分が幸せだと感じれたら、それは自分の大切な人々が幸せになっているということになるのである。

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