デジタルタトゥー

2ちゃんねるに書き込まれた誹謗中傷の数々。何年経っても消えることがない、それらの事実無根の情報が多い。
かつては身内だった人間による誹謗中傷。見ず知らずの人間による妬み…快楽を覚えるネット民。金縛りに襲われた夏の日に頭をよぎった走馬灯と人間の本質ー。
沖田臥竜 2022.08.20
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 お盆ということでしっかりと金縛りに合い、無駄に肝を冷やすことになった。

 金縛りなど多分、20年ぶり…いやもっとか。医学的に解明されていることは無論、承知しているが、だからといって今回の金縛りは、まあまあ本格的であった。はっきりと目が開いているものの、腰と足首あたりをガチッと抑えられているような感覚で、どれだけ力を入れても、身体が微塵も動かないのだ。

 時計は見えており、その針はちょうど午前7時30分をさしていた。時間にして、5分は抗っていただろうか。どうにかこうにか少しずつ動くようになり始め、ようやく身体の自由がきき始めたとき、私は目を疑った。さっきまで見ていた時計の針が、6時を指しているのである。

 他に見ていた景色は何一つとして変わらないのに、時計の時刻だけが違うのである。もしかして私は1時間先の未来に行ってしまっていたのだろうか…全身金縛りのままで…。

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