火をつけし死屍(しし)に鞭打つ異様な現象

過ぎた時間は戻らない。未解決事件の数々も、時の流れが解決に向けての一番の障壁になる。
もちろん、今話題のあの問題についてもだ。
当事者不在のまま時間は流れていく。その先に何があるのか?
沖田臥竜 2023.09.05
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「迷宮」より

「迷宮」より

 そして全ては迷宮へ。

 見てくれただろうか私の言うところの文京区変死事件。文春が何週にもわたり報じた事件は、何一つ進展を迎えぬまま、どこのメディアも後追い的に報じることもなく、再び迷宮へと入っていった。

 私はそれを貶したいと言うわけではない。文春がきっかけで「迷宮」がフューチャーされたのだ。そこは純粋に有難いことだが、2つほど良いだろうか。「迷宮」は発売してしばらくすると、初刷りはもう80パー強は売れていたのだ。私はこれでも売れない本なんて作っていない。それともう一点、「再び事件が動くことはないと、私は4年も前に「迷宮」の中で断言しているのである。何年も前に文京区変死事件を書いていたことばかりが取り上げられたが、同時に私は何年も前に結論も書き記しているのだ。

 何度も言ってきたが、世の中が騒ぎ立てたとき、私はそこにはもういない。ようやく気づいたときには、もう誰にも背は見せない。圧倒するとは、普通ならそれすらも気づかれないことではないだろうか。

 例えば私が抱える仕事の量や書くスピードもそうだ。人が私を見て「すごく働いてるね」「すごいスピードだね」と言われることがあるが、そんなレベルの話ではない。そこにたまに気がつく人がいて、そこで声をかけてもらえたり、意気投合したりするのだ。普通はまず、上辺だけしか気づかれない。それが凄いとか凄くないとかではなく、それが私の存在価値なのだと思っている。

 「迷宮」に収録しているが、歌舞伎町ビル火災が未解決のまま9月1日で22年を迎えた。未解決事件を解決するための1番の障壁となるのが、歳月である。時間が経って科学的に進化し、当時の技術では分からなかったことが時を経て、技術の進歩で判明することもあるが、それでも時の流れには抗えないのが現実ではないだろうか。なぜならば、例えば、歌舞伎町ビル火災のように事件発生から22年経った場合、関係者が今も生存しているかが、一つのネックとなるのだ。

 日本の未解決事件の中でも、一番有名で特別な扱いとなっている世田谷一家殺害事件も、スーパーナンペイもそうだ。もう何十年の歳月が流れているのだ。果たして犯人は本当に今も生きているのか。仮にもう死んでしまっていてもおかしくない歳月が流れてしまっている。当時、事件を担当した捜査員も次から次へと引き継がれていくのだ。それが事件解明を一層困難にさせるのだ。

 ただ、歌舞伎ビル火災だけは、ある殺しが火災の3ヶ月前に起きていることで、犯人ではないかという人物らは存在している。歌舞伎町火災の事件解明に向けて、なかなか特殊な人間模様が背景にある殺人がその入口あるというのも珍しいことだが、点と点を繋げていくとき、朧げだか一本の線に繋がっているという背景もあるのだ。

 私は捜査官ではない。悪戯に犯人を特定するのは好きではない。だが、歌舞伎町火災だけは、こいつらの犯行ではないかと思う人間が事件の背景に存在している。文京区変死事件ばかりではなく、そちらも「迷宮」に詳しく書いている、よければ読んでもらえると私の言いたいことが少しは理解してもらえるかもしれない。

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