「インフォーマ」重版までの道のり

12月5日、小説「インフォーマ」が発売されたが、すぐに増刷が決定した。さらにドラマの新キャストとして、ジャニーズ事務所を退所した森田剛の出演も発表され、またもスポーツ紙やネットニュースでも取り上げられることに。まだまだ話題がつきないそうもない「インフォーマ」。今回は、そんなドラマの舞台裏を覗かせてもらおう――。
沖田臥竜 2022.12.08
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ドラマの撮影現場には、各所からさまざまな差し入れをいただくことに

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 師走である。坊主ではない私も走り回っているのだが、小説「インフォーマ」(サイゾー文芸部刊)が発売され、重版がかかった。喜ばしいことである。

 だが、まだまだ想定内である。ここから雪だるしきに転がっていけば、「これはもしかして来たか?」と思うかもしれないが、現実はそんな甘くないことを知っている。

 なので、重版の一報にも浮かれることなく、別作品の監修作業をやりながら、ボランティア原稿の真っ最中であったりする。ボランティア原稿とは、報酬などはもちろん発生しない。労力とその後に続く作業を考えるとマイナスしかない。ならばなぜ書くのか。単純である。お願いされたからだ。

 小説家として、ある俳優にお願いされたのだ。そもそも人に親切にすることに、本来、理由などいらないのだ。

 世間を見れば、くだらない損得や承認欲求で溢れかえっているが、本当にすごい人間というのは、その凄さの全ては知られていない。だが自分だけはしっかり理解しているのだ。自分は特別な存在なのだということを。だから凄いのだ。

 これは、小説「インフォーマ」の中でも書いたセリフだが、ただ、今見ている世界が全てではないことを知っているだろうか。何も飛躍的な話しをしているのではない。物事には目に見える表があるように、そこに至る経緯といった裏側が存在する。

 その裏側を全て世間に曝け出す必要もなければ、世間は上っ面だけで良くも悪くも判断している。

 なぜならば、それで充分に満たされるからだ。深く考えずとも快楽すら覚えてしまうことができるからだ。

 だが私は、まず上っ面だけで一喜一憂するようなことはしない。なぜそうなったのか、を自分ならの答えが出るまでは考える。そして、間違っても、「分からない」ということにはならい。だいたいの推測を立てることができるのだ。

 ここからは「インフォーマ」が出来上がった裏側について書き述べていきたいと思う。一応、普段では書くことないこぼれ話である。

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